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新受入図書紹介

(古典・叢書類)

 The Loeb Classical Library 450 vols.

 (1910〜)ローブ James Loeb(1867〜1933)刊。アメリカの銀行家で社会事業にも貢献したローブの資金によって発刊された西洋古典の対訳双書。現在最もひろく読まれており,その収める範囲は非常に広く,第2次大戦前刊行のものを重刷するとともに,毎年新しいものを数巻加えて,すでに当初の予定の400巻を越えている。またテキストに,原則として新しい平易な英訳を対照させて,一般の読者には親しみやすいがしかし,そのテキストはトイブナー版などによるものであり,また英訳もそのできばえは巻によってさまざまである。これに比べると,フランス・ルネサンスの古典学者ビュデ Guillaume Bude(1468〜1540)の名をつけた後援団体にちなんで,ふつう<ビュデ古典双書> Collection Budeと呼ばれる<フランス大学双書> Collection des Universites de Franceは,いっそう学問的であって,テキストの批判的校訂も,またそれに対照させているフランス語訳も,ともにすぐれている(各巻とも,対訳版のほかに,テキストのみのもの,仏訳のみのものも出ている)。

 Sephocles: Complete Works and Scholia Geneva

 1603年 Paul Stephanus(ジュネーブ)により出版。1568年の版の改版であるが,Winsemingのラテン訳とH.Estienueの注が加わり,学者の注目を集めた版である。

 名著復刻全集

 (近代文学館 明治前・后期・大正期・昭和期)

 財団法人近代文学館の編集により明治以来のわが国近代文学における価値ある初版本の複刻が試みられ「ほるぷ出版」により全4集(明治前期,仝後期,大正期,昭和期)総計120点147冊として出版された。造本には原本のもつあらゆる点を再現し,正確な資料内容は高く評価される。

 洒竹文庫 連歌俳諧書集成

 (東大所蔵)マイクロフイッシュ版

 大野洒竹(1872-1913)の収集にかゝる俳書3,000点,彼の死語,東京大学附属図書館に所蔵され,天理図書館の綿屋文庫本とならんで,俳諧に関するわが国コレクションの双璧である。マイクロフイシュとして公開頒布されたものは2,611点(フイッシュ7,247枚)のうち今回購入のものは,第1次頒布分394点(1,000枚)で,33箱に収納されている。

 Corpus Christianorum

 西洋中世文化の一大集成と称すべきキリスト教の「教父全集」としては,従来ミーニュ版(1844年)の大冊版390冊が代表していた。その後百年以上の文献学的研究成果の上に,国際的協力下での新編集校訂の大事業がこの全集で,60年代に開始されてから,まだラテン系だけで250冊中67冊にすぎぬが,ギリシア系合せて幾十年後に500冊近くにもなろう.西洋の思想と学問の一大宝庫かつ源流がここにあり,完成すれば当大学図書館の最高価値を誇りうる蔵書となるだろう。

 世界素描体系

 Shouwood Pub. Co., New Yorkにより1962年刊行,のち永く絶版であったものの再版であるが,講談社が図版部を共同印刷し,日本語版を作成したものである。中世以降,東洋,西洋にわたる1107点のデッサンを集めた珍しいものである。

 ASTM Standard 1976 48 vols

 アメリカ試験材料協会の最新規格集。年刊。毎年30%程度の改訂を行っている。1冊の頁数200〜1,000pp,1冊にふくれる規格数50〜300種。各材料の動作・特性,試験法,定義,補助的手法,分類,明細書等を記載している。工学分室には,1955年から取揃え,また,日本JISも所蔵している。


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